阪神3歳S勝ち馬列伝・編集後記
ごく初期を除き、基本的に私が書きたい馬を書きたいように書いていたサラブレッド列伝において、ほぼ唯一、milkyhorse.com管理人から
「正気か?」
「誰が読むんだ?」
と聞き返されたのが、「史記」の刺客列伝に着想を得て、列伝史上初めて1頭=1話形式を崩し、さらには前後編構成まで採用してしまった「阪神3歳S勝ち馬列伝」です。サブタイトルの「栄光なきGl馬たち」は、週刊YJに連載されていた「栄光なき天才たち」から引きました。
・・・他の人々が注目しないサラブレッドを取り上げてきたサラブレッド列伝ですが、正直、この列伝は格が違う気がします。初出の2000年前後には、少なくともダイゴトツゲキ、カツラギハイデン、ラッキーゲラン、コガネタイフウはほぼ完全に「忘れられた存在」で、私以外のmilkyhorse.comメンバーはGl馬として認識していませんでした。・・・いや、私自身、「こんなGl馬がいたの?」状態でした。レース映像はプラザエクウスに行かなければ見られないし(PCの動画で普通に昔のレース動画がみられる現在って、たった20年前と比べても天国なんですよ)、執筆資料として割と重宝していた「別冊宝島」等、当時の馬本でもほぼ取り上げられておらず、頼りは「優駿」バックナンバーの重賞(それも、ダイゴトツゲキ、カツラギハイデン、コガネタイフウは阪神3歳Sの1回だけ)や「Gl馬の故郷」などの限定された記事くらい。。。実際、よく文章化できたものです。えらいぞ、俺。
まあ、当時から
「誰が読むんだ・・・?」
というセルフツッコミはあったのですが(今エゴサーチしてみると、実はこの列伝を愛読していた方が結構いたっぽい衝撃)、当時の仲間内で一番競馬への理解が薄かったはずの技術担当がこの列伝を読んで
「これはすごいwww」
と喜んでくれ、なぜか鬱路線を煽りまくる専用flashまで作ってくれました。・・・ただ、当時存命だったのがラッキーゲラン(静岡・・・)とイブキマイカグラだけで、どちらの写真も手に入りそうになかったので、ほかの牧場へ見学に行った際に撮影した、全く無関係なお馬さんにボカシを入れて使っていた・・・のは、もうflash自体見られないからこそ言える真昼の暗黒です。ゆえに私はぺ天使。しかも、そこで使われた馬というのが、あの名馬・・・の弟とか、もう。。。
ちなみに、さすがにこのクラスの馬たちになるとウマ娘にはしてもらえないのかと思いきや、なぜかゴールドシチーは堂々の実装ウマ娘化。ド派手な毛色を美少女モデル設定、「午前10時の男」ネタを寝坊癖で拾ってきたのはなかなかのもの。あとは、1期と違ってレース中に
「もうムリ―!」
なんて言わなくなった2期菊花賞と天皇賞・春のモブキャラの1頭に、実はイブキマイカグラがいるのです。馬主の許可がなかったのか、馬名は「ブレスオウンダンス」となっていますが。