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メリーナイス列伝・編集後記

「メリーナイス列伝」は、メリーナイスが主人公だと言いながら、「悲劇の世代」と言われる他の馬たちにも割と言及しているという意味で特色がある列伝です。この路線がやがて当列伝を代表するダークサイド「阪神3歳S勝ち馬列伝」につながっていったと言っても言い過ぎではないのです。

しかし、何より強烈なエピソードは、「優駿」映画化に関するものでしょう。日本ダービーそのものをクライマックスのレースに持ってくるというのは、発想としては良かったけれど、現実がついてこなかったと言わざるを得ません。「地味だが現実的な案」「派手だが困難な案」の二択で後者を選択した結果、たいへんなことになってしまったわけです。責任者出てこいwww

結局、レースシーンは美浦の本場場で撮り直したとのことですが、87年日本ダービー自体はものすごく見栄えのいい結果だっただけに、JRAが持っているレース映像を使って実況を消し、適宜カットを差し込むという、30年後には素人がyou〇ubeとかニ〇ニコ動画とかで普通にやるようになる手法では駄目だったんだろうか、と思うと惜しい気分になってきます。・・・そもそも当日競馬場に入った映画撮影用のカメラはどういう構図を狙っていたのか、なにせ編集会議で1番人気決め打ちが通ってしまうメンバーだけに、マティアルが目論見通りに勝っていたとしても、使い物にならなかったのではないかと疑っていたりします。

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